お酒を飲めない私が夢見る新橋のガード下
金五です。
私はお酒を飲めません、一滴も。人生においてとても損をしています。
食いしん坊の私だからこそなおさらです。
食事をする時に、その食事にあったお酒を飲みながらのそれは、お互いの相乗効果で、両者ともにより一層美味しく感じるのだそうです。そのような様子とよく接します。
和食には日本酒が鉄板です。お寿司屋さん、私が年に数度伺うのは仲久保の『樹の広』さんですが、カウンターで隣のお客さんが大将と、次は何々にしよう、などと日本酒の銘柄のやり取りをしています。なにやら、甘口やら辛口があるみたいです、そして常温や燗、はてはロックなど、それぞれの好みやその時々の状態で決まってくるらしいのです。
中華にはやはり紹興酒です。最近伯母に連れていってもらった、本牧1丁目の『中華料理・香』で麻婆豆腐をふうふうしながらレンゲで口に運び堪能した後の、小さ目なグラスであおる体はたまりません。伯母はザラメを入れていました。
お酒が好きな家内が少し前から韓国ドラマにハマっています。
「賢い医師生活」の劇中で食事の場面が多く出てきます。
金属製の箸でつまんだキムチが細長いネギキムチだったり、仲間とチャプチェを取り合ったり、その時の飲み物は間違いなく韓国焼酎「チャミスル」です。
曙町の韓国惣菜『イゴヤのキムチ』でネギキムチの虜になりました。もちろんチャミスルと一緒にテイクアウトします。「イカゲーム」もそこの女将さんに教えてもたいました。
石川町の『ダックテイルズ』はいかにも韓国家庭料理を味わえます。
私はそのような経験は初めてでした。目上の方に連れられて入ったレストランでの「ペアリング」です。料理に合わせてソムリエが選んだワインが提供されるのです。
夢のようです。
お酒を呑みながらする会食や宴会が私は大好きです。とても美味しいしすごく楽しい。
そんな私が生涯で一度やってみたいことがあります、新橋のガード下のカウンターしかない赤ちょうちんの暖簾をくぐり、木製引き戸をガラガラッと開けて、右側の一番隅でお通しをつまみながら常温のコップ酒をちびちびとやる、気が向くと、「今日は寒いねえ」などとママさんに一言二言絡んで、コートの襟を立てながら一人の時間を過ごすのです。
当然バックには八代亜紀の歌が聞こえている。♪お酒はぬるめの燗がいい~♪