堀江謙一派? 植村直己派?
金五です。若い頃、海が好きで、たくさん遊びに行きました。特に磯での素潜りが大好きでした。
水中メガネ(マスク)にシュノーケル(息継ぎ管)、足ひれ(フィン)で海中散策(シュノーケリング)です。
時には、ウエットスーツにウエイト(重り)を腰に巻いて波の荒い岩場を潜りました。
海の中はすごくきれいです。引き込まれます。時間を忘れて非日常空間を楽しみます。
また、海の上でのディンギー(1人か2人乗りヨット、波にびしょぬれになりながら乗る)遊びも楽しかった。風の力だけで走る艇、それはそれは爽快です。
風が強いと、風上に向かって(クローズホールド)デッキから体を乗り出しながら(ハイクアウト)走るのですが、腹筋がヒクヒクしながら自分に酔っちゃいます。
私、実際に船酔いも半端なく弱いのです。そう、堀江謙一著「太平洋ひとりぼっち」には憧れました。そんなある時、クルーザー(船室があるような大きなヨット)に乗せていただく機会に恵まれました、マリーナを出港して帆ではしるセーリングが始まった
時は、まるで加山雄三になった気分でした。♪Sail On!光進丸よ 俺の夢乗せて海へ羽撃け!♫
クルーザーのオーナーはその後、太平洋横断を2度もやっているのです。
そんな私だったので、山は理由もなく好きではありませんでした。
娘が小学生となったある日、好きでない理由を探してみよう、やってもいないのに批判するのは失礼だ。と、山行きを決行しました。
ちょうどその頃、植村直己著「青春を山に賭けて」や「北極に駆ける」他、又、井上靖著「氷壁」、野口健著「落ちこぼれてエベレスト」などを読んでいました。
海慣れしている娘と一緒に違う体験をしてみよう。
磯子区内の「円海山から北鎌倉」、箱根の「金時山」、東京の「高尾山」など低い山から始めて、丹沢の「塔ノ岳」、「日光白根山」など少しずつハードルを上げていき、いよいよ気になっていた尾瀬に行ってみようと、鳩待峠から「至仏山」をやっつけて「尾瀬ヶ原」の山小屋1泊で嵌りました、もう山の虜です。それからは、八ヶ岳や谷川岳を経験して、憧れの北アルプスデビューは「白馬岳」でした。その後、室堂からの「立山三山」、GWで雪の残る「常念岳」、「燕岳」などを経験して、やはり残雪の「西穂高」で初テント泊を行いました。ガスボンベで米を炊くのですが、標高が高く気圧が薄いので、水の沸点が低くて米の芯が残りました(笑)。
「上高地」から「唐沢」に入り「奥穂」を目指したときは悪天候で断念し下山しました。
娘小3、富士山麓の浅間神社、いわゆる0合目から5合目1泊で登頂した時は、私と娘の頭痛で山頂に5分も居ないで砂すべりから下山しました。
“海も山も、自然は素晴らしい“
幼い娘に、少しでも多くの経験をさせてあげたい一心で、海や山に連れまわしました。
中学に入学したとある日、「久しぶりに山にでも登るか?」と誘った私への娘の答えが、
「絶対に山になんて登らない、山なんて大嫌い」 結局トラウマにしかならなかったようです。
追記 植村直己が北極横断の氷上の犬橇にヨットの帆を利用する際、事前に堀江謙一の指導を受けているのです。